読み手を選ぶ探偵モノ漫画。
オダギリジョー主演、深夜ドラマの帝王 大根仁監督で2014年にテレビ東京でテレビドラマ化された『リバースエッジ 大川端探偵社』。
「週刊漫画ゴラク」で不定期連載中の作品で、「探偵モノ」なのに派手な推理もトリックもサスペンスも暴力もアクションもない。
今時珍しい地味な一話完結の短編集という体裁。
はっきり言って週刊少年●●系が読んでも面白いと思わないから読まないでください(笑)。
大川端探偵社、正解のない問題にも彼らなりの解決方法がある。
東京浅草の隅田川沿いの雑居ビルにある探偵社「大川端探偵社」。
調査員である村木、その経歴は謎に包まれている所長、美人受付嬢メグミの3人で、調査を通じながら彼らなりの解決方法を探っていくのであった。
毎回一話完結形式で後に残らない。
読んですっきりする内容になっている。
主要人物の飄々とした人物像も良いですし、依頼人とその案件の「濃さ」もとても良い。
テンポがよく、すぐに事件が解決してしまうので物足りなく感じる人もいるかと思うが下手な引き伸ばしがなく、セリフが少ないので画で雰囲気を読む。
そこには、たなか亜希夫の作画力がキラリと光る。
そこそこ歳とらないとこのマンガの良さは解んないだろうなぁ。
本当にこんな依頼が探偵事務所にあったら面白いだろうなぁって思う「濃い」依頼がくる。
性風俗やヤクザ屋さんなどなど下町ならでは(?)の人情味が溢れるストーリーも多い。
どこかノスタルジーを感じさせる。
『リバースエッジ 大川端探偵社』を読んでいて、「最近、なにかたりないな」と感じていましたが、足りなかったのは”昭和”だったことに気づきました。
この記事を書いた人

1979年生まれ。スタンド名は「イエロートラッシュオーケストラ(五月蝿い日本人)」。職業:フリーランス 兼 はやく息子の第一のチ◯毛を抜いて神棚に飾りたいと願うやさしい2児のパパ。神奈川県川崎市在住。