さよならもいわずに:上野顕太郎
シュール・ナンセンス・パロディを得意とするギャグ漫画家の上野顕太郎に突然訪れた「妻の死」をドキュメンタリータッチで描いた作品。
2004年12月10日に亡くなられた、最愛の妻キホさんとの日々を、死の前日から約一ヵ月後までを中心として、過去や現在を交錯しながら克明に描いている。
「大切な人を失ったすべての人に。そして大切な人がいるすべての人に。」と上野氏の献辞がある。
ご自身の悲しみを漫画に封印していくかのように、淡々と妻を失ってからの日々を克明に記録していくかのような作品。
死の悲しみだけを取り出して描かれたすごく実験的な内容。
それだけに、人の心を打つのかもしれない。
式の前日:穂積
双子の兄弟、ワケありの親子、結婚をひかえた男と女…。
“ふたりきり”という情景を温かく、鮮やかに切り取った珠玉の短編よみきり集。
表題作「式の前日」は、題名の通り、結婚式前日の男女ふたりを描いたわずか16枚の短編ながら、登場人物の感情があふれてくるような優れた作品。
Twitterで称賛の嵐を浴びていて、どんな作品だろう?
とすぐにKindleでポチってしまいましたが、買って大正解。
とても落語的というか、「粋」を感じる。
短編集なので、ダラダラと人物のバックグラウンドなど描くページはないのだから当たり前かもしれないが、それが逆に読者の想像力をかきたてる。
志乃ちゃんは自分の名前が言えない:押見 修造
“自分の名前が言えない”大島志乃。
そんな彼女にも、高校に入って初めての友達が出来た。
ぎこちなさ100%コミュニケーションが始まる。
青春漫画のマエストロが贈る、もどかしくて、でもそれだけじゃない、疾走焦燥ガールズ・ストーリー。
志乃ちゃんが怒ったり笑ったり泣いたり傷付いたり空を掻きむしって叫んだりする青春グラフティ。
さすが押見作品といえるような、女の子たちの可愛さ!
そして、この迫力は何だろう?と思っていたら作者の人も吃音症との事で納得。
実は私自身も本当に軽度の吃音症。共感する部分はいっぱいあった。
記事まとめ
いかがでしたでしょうか?
長編漫画読むのって疲れるし、そんな時間もない。
という方々にはうってつけの作品ばかりです。ぜひこの機会に手に取ってみてください!
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