物語を作る時、結末から考えるという方法があります。
これは割とポピュラーな方法で、推理小説やサスペンス小説はこの方法で書かれることが多いです。
ただこの方法は、メリットも多いですがデメリットもあります。
そこで、物語を結末から考えた時のメリットとデメリットを見ていきます。
いくつかのメリット
物語の結末――すなわちオチから話を考えた時、メリットはいくつかあります。
一つは、話の筋道を立てやすくなるという点です。
落としどころがあるため、後はそこにむかって話を肉付けしていけばいいのです。
さらに結末から考えると、話の方向性が決まったうえで構想を練っていくため、まとまりのいい物語になりやすいです。
それは「この結末にこのエピソードは必要かどうか」という観点から話を構築していくことができるためです。
そういった性質上、物語を結末から考えると話が脱線しづらく、散漫になりにくいというメリットがあります。
結末が見えることでエピソードの取捨選択しやすくなるため、初めて小説を書こうと思っている方にはこの方法がおすすめです。
デメリット
しかし結末から考えていったが故のデメリットというのもあります。
それは、登場人物が結末に向かうための人形になってしまう可能性があるという点です。
本来、物語やエピソードというのは登場人物が動いて生じた結果でなければありません。
しかし結末から考えるこの手法ですと、物語やエピソードに登場人物を当てはめていくような格好になります。
そうすると、登場人物が話を動かすための人形になってしまうことがあるのです。
そうならないためには、登場人物を動かす際、読者に【納得のいく動機】を逐一提示していくことがポイントとなります。
上手にやると自然な物語になりますが、失敗するとご都合主義のつまらない物語になってしまいます。
この手法ははじめて小説を考える人におすすめだと言いましたが、その一方で使いこなすのが難しい手法でもあります。
まとめ
物語を考えるには幾つかの方法があります。
結末から考えるというのは、そのうちの一つです。
物語の創造は自由ですので、手法にとらわれずに書くのも一つの方法です。
「小説の教科書」と絶賛されました。
だまされたと思って一読してみて下さい。
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