「よし、渾身のページが出来たぞ!」と、完成した原稿を最初から最後まで読んでみると、アレ?と感じたことはありませんか。
綺麗に製図したはずが、面白みに欠けてしまったり。
左右同じコマ割りだったり。1ページで見るとゴチャゴチャしていたものが、見開きで見ると意外とスッキリしていたり。
自分が思っていたような画面効果が得られていなかったりするのは、意外とコマ割りが原因だったりします。
読者により面白く見てもらうためには、まずコマ割りの定石から抑えていきましょう。
1ページのコマ数
コマ割りの際は、必ず見開きで作業しましょう。
4コマ漫画は1ページ8コマですが、それは規格が決まっているからできることです。
コマの大きさや、流れが一定じゃないストーリー漫画は5〜6コマで抑えたほうがゆったりと読めます。

右から左、上から下へが基本
コマの読み進め方は大抵の漫画は右から左、上から下へ読み進んでいきます。(※例外:アメコミなど)
どこが繫がるか分からないコマで躓いてしまうと、読者は一瞬でストーリーの世界から引き戻されてしまいます。
そうならないために躓きそうな障害物は除外し、なだらかにしましょう。
よくやってしまう失敗としては、左右同じコマ割りなどをしてしまうこと。
描き癖ならぬ、コマ割りの癖もあるので注意してください。

「Zの法則」と、漫画で一番目立つコマ
スーパーの広告チラシでは鉄板の配置「Zの法則」。
左上→右上→中心を横切りつつ→左下→右下に、注目情報を配置するのです。

人の目の動きがある程度、規則的に動くことを利用した配置方法ですが、漫画でも同じことが言えます。
漫画や雑誌は右ページから順番に読んでいきますが、ページをめくる動作上、実は最初に視界に入るコマは「左上段コマ」です。
一度広げてから全体を見る人も、先ほどの説明した「Zの法則」で「左上段コマ」が該当します。
なので、印象に残るコマはなるべく「左上段コマ」、その次に「右上段のコマ」へ配置を心掛けましょう。
変形コマ
アクションシーンで効果が狙える変形コマですが、多用しすぎると画面がうるさくなってしまう点も…。
角度をつけすぎると、視線誘導も難しくなります。
変形コマの多用がNGと言うわけではなく、全体的&描きこみのバランス取りづらいので、最初のうちは多用しない方が良いです。
ワク線の角度を緩やかにしたり、見開きで確認したり、コマ内の描き込みを減らすなどをして、使用を厳選しましょう。

まとめ
いかがだったでしょうか。
漫画1ページ、1コマにも流れや意味を組み込むことで、より魅力的な作品に仕上がります。
是非とも実践してみてください。
この記事を書いた人

好みは幅広いですが、特に生真面目優等生なガチムチ系でホイホイ釣れます。初恋は助さん、好みドストライクはブルース・ウェイン。