物語は筆者ではなく、登場人物が作る! 話をご都合主義にしないためにすべきこと。

物語を展開し、収束させていくとどうしても話がご都合主義になりがちです。
そこで、ここではいかにして、話を自然な仕上がりにできるかを見ていきます。

ご都合主義な話ってどんな話?

ご都合主義を排する話を書こうと思うならば、まずご都合主義に見えてしまう話を考えていきましょう。
以下のような話はご都合主義に見えてしまうかもしれませんので、注意が必要です。

・伏線も理由もなく、最後にいきなり覚醒した主人公が、とんでもパワーで悪を倒してしまう話。
・とても魅力的には見えないキャラが、作者の裁量でやたらと周囲から持ち上げられている話。
・およそそのキャラがしないだろう行動や言動を話の都合でさせてしまう話。

他にもあるとは思いますが、ざっとこんなところでしょうか。
そこで次に物語がこうならないためにどのようにしていくのかを考えていこうと思います。

伏線も理由もなく、最後にいきなり覚醒した主人公が、とんでもパワーで悪を倒してしまう話の場合

この話の場合、いきなり覚醒するのがよくありません。
序盤、中盤、終盤に、それとなく覚醒する伏線を仕込むとそれだけでご都合主義から脱せられるでしょう。
覚醒する条件になんらかの仕掛けを施しておくと、ご都合主義な話から一転して、構成の光る巧みな話に変貌すると思います。

とても魅力的には見えないキャラが、作者の裁量でやたらと周囲から持ち上げられている話の場合

この話の場合ですと、キャラを魅力的に描くほかありません。
カリスマ性と魅力を兼ねたキャラというのは、一貫性がある、人間味がある、頼りがいがあるといったところでしょうか。
自分の周囲にいる人気者を観察してみると、何かつかめるかもしれません。

およそそのキャラがしないだろう行動や言動を話の都合でさせてしまう話の場合

これは一番よくありません。
これをやるとそれだけで、キャラが作り物めいて見えてしまいます。

まず、行動や言動をさせるまえに、【このキャラはこういうことをするだろうか】という自問自答をしましょう。
【しない】という判断に至りましたら、キャラにその行動や言動をさせてはなりません。
【しかしそれでは話が展開しない】というのであれば、話の修正が必要だと思います。
キャラの性格に修正を加えるか、あるいはそういう行動や言動をするだろう別のキャラを物語に組みこむことを考えましょう。

まとめ

物語は筆者ではなく、登場人物が作るという考えを持つと、ご都合主義な展開になりづらくなります。
そういうアプローチで物語を作ってみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

1031koshiki

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