閉ざされた場所に起こる事件の数々。名作の多い クローズドサークルミステリー小説三選!

クローズドサークルミステリーとは、なんらかの理由により外界と遮断された場所で起こる事件を扱ったミステリーのことです。

仮面山荘殺人事件/東野圭吾

まず一作目は、東野圭吾著の仮面山荘殺人事件です。
この物語は、八人の男女が集まる山荘に逃亡中の二人の銀行強盗が現れ、話が展開していきます。
銀行強盗は仲間の男がやってくるまで、この山荘に居座ると言いだし、八人は山荘に閉じ込められてしまいます。

そんな中で、一人が殺されます。
ただ、状況を鑑みるに犯人は銀行強盗ではありません。
一体誰がなんの目的で殺したのか……。

この小説は、ただの犯人当てで終わらないところに魅力が詰まっています。
徐々に明らかになっていく過去の事件の真相と現在の事件がリンクしていき、やがて想像を越えたオチを迎えます。
過去の事件の犯人の思惑が明かされて物語は終わるのですが、本作では犯人の思惑を暴くにはこれしかないという方法を使っています。
300ページに満たない作品ですが、その内容は濃く、一度読みはじめたらめくる手が止まらなくなるでしょう。

8人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた8人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。
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インシテミル

次に紹介するのは米澤穂信著のインシテミルです。
時給十一万二千円の仕事に十二人の男女が応募するところから物語がはじまります。
その仕事というのは、より多くの報酬をめぐり、参加者同士が殺し合う犯人当てゲームをさせられるといったものです。
【暗鬼館】に閉じ込められた十二人の男女は、無事にその施設から抜け出せるのか、そして殺しを行った犯人は一体誰なのか、そういった話です。

この作品は各プレイヤーに与えられる武器や暗鬼館でのルールなどギミックに面白みが詰まっています。
一見ただのデスゲームものですが、内容はミステリーとなっています。
リーダビリティが高いので、読者初心者にもおすすめできる一作です。

「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで時給十一万二千円がもらえるという破格の仕事に応募した十二人の男女。
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十角館の殺人

最後に紹介するのは、綾辻行人著の十角館の殺人です。
新本格ミステリーの火付け役となった本作は、今後も語り継がれるだろう名作です。
話は、大学のミステリー研究会に所属する数人の男女が、孤島にある十角館を訪れるところからはじまります。

その十角館で殺人事件が起こり、一人また一人と殺されていきます。
そして本土と孤島をザッピングして展開される本作の終盤に一つの驚愕の事実が明かされます。
たった一行で物語が根底からひっくり返される衝撃に、驚愕のあまり読む手が止まってしまった読者もいるのではないでしょうか。
クローズドサークルミステリーでこの作品は外せません。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。
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まとめ

クローズドサークルもののミステリーはその性質上どうしても血なまぐさくなりがちですが、それを理由に手に取らないのはもったいないほど、名作ぞろいです。
まだ読んだことのない方は一読してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

1031koshiki

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