はじめに
今回の講座は「間違った使い方」について説明したいと思います。
「漫画を描きたい!でも背景描くのは難しい!そうだ!フリー素材を使おう!」
という人はたくさんいると思います。
私も元々はフリー素材を使って漫画を描いていました。
ですがせっかくいい素材を使っても、使い方によっては漫画のクオリティが大きく下がってしまうことがあります。

最近私がイラストに使った背景を使って
よく見かけるNG例を紹介していきたいと思います。
NGその1:人物と背景の高さがあっていない。

これは個人的に一番見つけるNGな気がします。
人物をこの位置のまま襖の眼の前まで下げてみます。

みごとに床にめり込みましたね。
アイレベルとか言いますが、専門的な用語は私がよく忘れるので
「この画面を撮影してるカメラの目線の位置」
といった感じに私は覚えています。
じゃあ消失点の位置を見つけるにはどうするか、結構簡単です。
背景でパースがかかってるところから二本線を伸ばせばわかります。

こんなかんじで二つの線が結ばれた位置が消失点です。
そしてこの絵にはもう一つ、絶対にだめというわけではありませんがNGがあります。
それは背景に対し人物が近すぎる。
ということです。
バストアップの絵に背景素材を使うと絵柄が相当あってない限りかなりの違和感を感じます。
そして背景は室内なのにこれだけアップだと、キャラクターの位置がよくわからないことになってしまいます。
まだ広めの部屋ならともかく、狭い個室などの画面ではっきりと床まで見えてる素材を使い、バストアップにしてしまうとキャラクターが壁にめり込んでしまいます。
そこを注意しましょう。
アイレベルや消失点についてはこちらも参考に!
NGその2:人がいないのにざわざわしてる

これも結構見かける気がします。
学園漫画の文化祭のシーンや街に行くシーンなどでザワザワしていても、背景には人がおらず音だけがしています。
なかなかホラーですね。
画面と効果音があっていないのは背景にもかかわらず結構多い気がします。
効果音を書く前に一度画面を見て、効果音を直すか絵を直すか考えたほうがいいかもしれませんね。
NGその3:背景と絵柄が全くあっていない

これも結構多い気がします。
背景は細めの線画なのに人物は太い線でぽっぷに描かれています。
こういうものに限らずカラー背景を白黒にしてそのまま使ったもの。
写真を加工したもの。
ここらへんがイラストに合わないことが多いです。
イラストのカラー背景を白黒にしてもだめなの?
と思うかもしれませんが、人物と背景の立体感の差が白黒でもはっきりわかり人物が浮いてしまうことが多いのです。
背景も似たような感じで線画風にするためにコントラストを激しくし、写真背景のこまかいベタがとても多くなります。
濃い絵柄ならともかく少女漫画や透明感のある絵柄はあまり向いていない気がします。
この記事を書いた人

好きな時に絵を描き好きな時にモンハンをやっています。
宝石や花など綺麗なものとヒゲの似合うイケメンなおっさんが好きです。