「ファンタジーらしさ」
ファンタジーにも色々ありますが、やはり王道は、中世ヨーロッパ風の異世界を舞台にした物語ではないでしょうか。
ストーリーを考え、固有名詞を決め、いざ書き始めてから頭を悩ませるのが、物語に登場するアイテムの呼び方です。
たとえば、「ワイン」よりも「葡萄酒」の方が中世っぽいし、「自白剤」より「真実の血清」の方がカッコいいような気がしますよね。
他にも変換したほうがいい言葉があるかも……。
そんなときは、古い翻訳本を参考にしてみましょう。
いいヒントが見つかるかもしれませんよ。
「16世紀のレシピ本からヒントをもらう」
個人的に「これはファンタジーに使えるなあ」と思ったのが、「ノストラダムスの万能薬」です。
ノストラダムスと言えば預言者として有名ですが、実は医者でもあり薬草家でもありました。
深夜のバラエティー番組で話題になったこともあるので、ご存知の方もいらっしゃることでしょう。
「ノストラダムスの万能薬」は、ノストラダムスが書いた「化粧品とジャム論」の翻訳本です(ただし完訳ではないようです)。
タイトルに「万能薬」とありますが、やたらとスイーツのレシピが多いのは、ノストラダムスが砂糖を滋養に富む食材としていたからだとか。
その他、「昇汞(水銀のこと)」「ペナイド糖(中世の甘味料・薬品)」「メッカン(生姜のこと)」など、使えそうな単語がいっぱい。
白髪染めや美容液などの調合方法も載っているので、ファンタジー世界の日常を書くのに参考になると思います。
「まとめ」
ファンタジーっぽいからという理由で何でもかんでも変換してしまうと、注釈無しでは読めない物語になってしまいます。
雰囲気を残しつつ、読者に伝わる言葉であるように注意しましょう。
16世紀の大予言者ノストラダムスのもう一つの重要な顔、医師・薬草家あるいはヒーラーとしての仕事を伝える。身心の健康を保持・促進する香油、芳香軟膏、歯磨き粉、媚薬など、様々な処方(レシピ)を紹介。
by amazon
この記事を書いた人

生活環境のせいか、比較的レトロジャンルが得意(な気がしている)。