映画「冷たい熱帯魚」の元ネタ。絶版本「共犯者」のリマスター版。
園子温監督の大ヒットサスペンス映画「冷たい熱帯魚」の元ネタとなった本作。
だいぶ前に「冷たい熱帯魚」の映画批評ラジオを聞いたのがこの本に興味をもったはじまり。
この映画、実際の事件がベースになっていて、元ネタとなる首謀者の共犯者の手記本「共犯者」があると。
是非読みたい!と思っていたが絶版のため手に入らなかった。
しかし、リバイバル版『愛犬家連続殺人』が出版されていると知り、即購入し読んでみた。
阪神大震災・オウム事件の陰で注目度の低かった『埼玉愛犬家連続殺人事件』
1998年、満期3年の実刑を終え、山崎が刑務所を出所した。
逮捕された時の罪名は「死体損壊・遺棄」。
『埼玉愛犬家連続殺人事件』で主犯・関根らとともに人肉をサイコロのようにカットし、人骨を粉になるまで焼き尽くした本人だ。
たぐいまれなる凶悪殺人事件でありながら、阪神大震災・オウム事件の陰で注目度の低かった
『埼玉愛犬家連続殺人事件』
その共犯者が自ら綴る驚愕の書。
この本は、共犯者・山崎の告白を元に雑誌記者が小説風に仕上げている。
なので「どこまで本当なの?」という思いが、読み進めていく間、常に頭をよぎる。
しかし、当事者しか、決して知り得ないディテールが満載されているため、疑心暗鬼を超越してしまう。
殺しのオリンピックがあれば、俺は金メダル間違いなしだ。殺しのオリンピックは本物のオリンピックよりずっと面白い!
私は映画「冷たい熱帯魚」観てからこの本『愛犬家連続殺人』を読んだので、まさか映画ででてきたセリフが、よもや実在する人間の口から発せられた言葉とは思わなかった。。。
見出しもその一つ。
また、そのほかにもいくつもあるので、特に衝撃を受けたものがたっぷりとあるので、紹介しよう。
・ 「ボデー(死体)を透明にするんだよ、ボデー(死体)を。」
・ 「そのうち、俺は殺しの世界で一番の男になりたいと思うようになった。人間なんでも一番にならなきゃ駄目だ。殺しにかけては俺がいまナンバーワン」
・ 「死体がなければただの行方不明だ。証拠があるなら出してみろ。俺に勝てる奴はどこにもいない」
・ 「最初は俺も怖かったが、要は慣れ。何でもそうだが、一番大事なのは経験を積むこと」
・ 「臭いの元は肉だ。そこで透明にする前に骨と肉をバラバラに切り離すことを思いついた」
・ 「骨を燃やすのにもコツがいる」
ノンフィクションなのにどこか現実離れしすぎていて物語りをよんでいる錯覚をうけた。
今もどうなっているか激しく後日談を知りたい。
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