恋愛市場に取り残されたアラサー女子三人組!
「もっとキレイになっ”たら”、いい男と出会えるはず」
「好きになれ”れば”ケッコンできる!」
そんな仮定だらけの”タラレバ”女子会を繰り返していたら、あっという間に崖っぷちのアラサー女になっていた!
『東京タラレバ娘』の主人公はアラサー女子三人組。
ヤリ捨て、不倫、セカンド――
恋愛市場に取り残された彼女達を待っていたのは、こんなむごい肩書きだった。
彼女達の姿は現代的な「アリとキリギリス」!?
彼女達は美貌、仕事、友人に恵まれているが、なかなか彼氏ができないでいる。
他の一般的な漫画では、この手の話は登場人物のトラウマが理由だったり、仕事との両立が難しいことに理由が見出される。
しかし、この『東京タラレバ娘』はそのような手垢のついた劇場的な描写をしない。
女子会の描写などは痛々しいくらいにリアルだ。
主人公三人組は事あるごとに女子会を開く。
「女子会」と言うものの、そこでは生産性のない「タラレバ」話を永遠と続けるだけだ。
誰も問題を解決しようとはせず、ほとんど酔って忘れることが目的だ。
そんなタラレバ女子会を20代から続け、アラサーとなって慌てる彼女達の姿は現代的な「アリとキリギリス」と言ってもいいだろう。
夢を見続け、身の丈にあった現実をなかなか受け入れようとしない者には、分相応の幸せすらも遠のいていく
――そんな恐ろしい主題が見え隠れして、夏場の怪談話よりも凍えてしまう。
「タラレバばかり言っていたらこんな歳になってしまった。そしてどうやら私達にはもう時間がないらしい。」
恋愛市場において取り残されてしまった彼女たちは、幸せを掴むことはできるのか?
物語の行方が気になってならない。
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