新しい切り口！！時代劇腐女子漫画
「時代は変われど人は変わらじ。それは腐女子も同じである」
とでもいうかのように江戸時代にもいたであろう腐女子に目覚めてしまった仲良し３人組、サク・フミ・カメ。彼女らに振り回される人々の物語。
今更説明不要だと思うが、腐女子とはアニメーションや漫画、特にボーイズラブ系の作品への嗜好が強い女性を指す隠語のことである。
デジタルコミックcomicoにて連載された本作。
毎週更新を楽しみにしていた作品。
腐女子ってどうやってその才能が開花していくのか知ってますか？
時代は江戸。
貸本屋から「南総里見八犬伝」を借りた主人公・サクは時間が過ぎるのも忘れ取り付かれたかのように読み進める。
しかし、彼女が取り付かれたのは物語や展開ではなく、八犬士達を現在で言うBLのカップリング対象として見ており、ある日衆道の概念を知り彼女は同性愛の存在を知る。
そしてその目線は現実世界でも手習い所の男子達に向けられていく。
正直言って、この『咲くは江戸にもその素質』を読む前まで、なぜ「腐女子」というものが存在するのかわかりませんでした。
特にその成長過程は、何が原因でそう成るのか…その生態は謎に包まれていましたが、謎が解けました（笑）
主人公たちの腐女子として花開いていく過程を、かわいらしい絵柄でハードに描きます。
少女の二面性が見どころ？脳内変換速度MAXな世界
主人公たちの時折見せる、少女らしからぬ表情には、なかなかのエグイものがあります（笑）
同い年の男子同士の喧嘩を、なぜか高速でBLモードへ脳内変換してしまうなど、汚染（？）されていくさまがクスリとくる。
今までもBL女子を主人公にした少女漫画があったけど、時代劇を切り口にするだけでこれだけ新鮮に感じるのか！と思えてしまうほど、沙嶋カタナ氏の作画力と人物描写が見事です。
また、スマホ専用のコミックサービス「comico」の最大の特徴である、縦スクロールを存分に表現に取り入れているとこも、新しい時代を感じさせる作品でした。
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