様々な筆ペンの持ち方を修得して幅広い線を引こう!(前編)

筆ペンの持ち方=筆の持ち方

元々は筆ペンは、筆の代用品として生まれました。
筆ペンのパッケージに、「年賀状、習字、お手紙、冠婚葬祭に」
などと書かれているのをご覧になったことがあるかもしれません。

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ですが、学校教育で欧米文化の硬筆やペンが普及するにつれ、
日常で筆を使うシーンは無くなりつつあります。

いっぽうで、取り回しの良さと自由な書き味、手軽な価格と豊富な種類で、
筆ペンは漫画の画材として広く用いられるようになりました。

とにかくこうした経緯で、筆ペンは構造上、筆の持ち方が想定されているのです。

筆ペンの基本的な持ち方を学べば、幅広い線が引けて、穂先も長持ちするようになるでしょう。

中国四千年、日本で平安より千余年の歴史を持つ筆の運筆を、数十分でマスターするのは無理があります。

でも心配しないで!

筆ペンの歴史はたかだか数十年、ヤマを張ってピンポイントで学んでいきましょう。

着腕法(ちゃくわんほう) 難易度★☆☆☆

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着腕法は小指側の手首を机などに置くことで、
手首から先を安定して自由に動かせる持ち方です。

・長所
正確、繊細な動きで細い線を描くことができ、小さな絵や細部の作業に最適です。

・弱点
この構えの弱点は描ける範囲の狭さ。欲ばって一気に長い線を引いたり、広い範囲を一度に描こうとしないことです。
遠いところを描きたくなったら手首をあげて、またベストポジションに置き直します。
範囲の広い線を一度で引くときは、他の構えに切り替えます。

ワンポイント
全ての構えに共通しますが、筆の基本ポジションは垂直にキープして、特別に狙いがないときに筆先がななめにならないように気を付けましょう。

枕腕法 難易度★★☆☆ 

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枕腕法(ちんわんほう)は、筆を持っていない手を机上に置いて、
その手の上に筆を持つ手を軽く乗せて描く持ち方です。

・長所
着腕法よりもリーチが長く、広い範囲を描くことができます。
一度の構えで、最大ではがきの半分程度の範囲を描画できます。
といっても、少しでも描きづらいと感じたら、面倒がらずにすぐ両手を移動しましょう。

・弱点
機動性の低さが最大の弱点といえます。
描く範囲が多少広いといっても手の移動は必要。
両手ごと移動しているとき、移動先が手が汚れそうな位置のときは、
枕にしているほうの手の形を握りこぶしにしてみるといいでしょう。

後編に続く

後編では、前編より少し扱いの難しい持ち方をご紹介します。

様々な筆ペンの持ち方を修得して幅広い線を引こう!(後編)

2016年1月12日
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この記事を書いた人

浜崎ユウマ
絵描きです。好きなものは無、きらいなものは余剰です。

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