フキダシのセリフ位置には定石があった!フキダシ内セリフのあるべき位置

フキダシの中のセリフの位置には定石がある

あなたは漫画のフキダシの中に入る文字(写植)の、配置のセオリーを知っていますか?

文字の配置がよくないと、それだけで漫画は読みづらくなってしまいます。
逆に、文字の位置整っていると、それだけでなんとなく心地よく読めてしまいます。

絵とデザインと活字が合わさっている、
漫画という分野における興味深い現象の一つです。

とっても大事なことなので、
知らなかった!というあなたも、
分かっているはずだけど…というあなたも、
順に基本を確認していきましょう。

四隅の余白が均等になるよう配置する

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フキダシの中に文字を配置すると、フキダシの中の四隅に必ず余白ができます。
この余白、常になるべく均等になるように配置することで、
中に収まっている文字がとても読みやすくなります。

同心円の中心に視線が向かう効果や、
絵を入れる額縁の中の白い縁取りの効果に似ていますね。

丸いフキダシなら、中に一回り小さい同じ丸を入れるイメージ、
四角いフキダシなら、中に一回り小さい同じ四角を入れるイメージで、
セリフの文字量や改行位置を調整しましょう。

セリフの形で視線の誘導方向が変わる

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改行を多めにして横長のセリフにするか、
一行あたりの文字を多めにとって縦長のセリフにするか、
どちらでも綺麗に収まりそうなフキダシもあるかもしれません。
そんな時は、視線を誘導したい方向のことも考えましょう。

横長のセリフは横方向へ視線を向かわせる効果が、
縦長のセリフには縦方向へ視線を向かわせる効果があります。

応用として、斜めの形をしたセリフの配置をすることで、
少し読みづらくなることと引きかえに、なんと斜め方向へ視線を誘導することもできます。

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そんなのデザイナーの仕事じゃないの?

今回ご紹介した技術や知識は、何年も漫画を描いている作家でも知らないことがあります。

編集社を通す出版や商業誌での連載なら、原稿を納品さえしてしまえば、
あとは寝ている間にデザイナーが綺麗に整え、配置してくれるからです。

でも、そもそもあなたは一人ではじめから終わりまで漫画を描きたいと思っているかもしれませんし、分業の場合でも、ネームや作画段階から文字配置を意識して画面作りをすることで作品の幅は広がっていきます。
いずれにせよ、これはとっても大事なことなのです。

「子どもが何をどう学び取ったか」にこだわる学習者検証型の授業デザインとして「ふきだし法」を提案。「『ふきだし法』という授業デザイン」「ノートデザイン」「板書デザイン」「机間支援デザイン」「授業デザイン」「ピア・ラーニングデザイン」「実践事例」で構成。
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この記事を書いた人

浜崎ユウマ
絵描きです。好きなものは無、きらいなものは余剰です。

漫画制作向けに特化したEXバージョンへのアップグレード方法や特徴はこちらへ

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