これほどのノンフィクションは滅多にない。『凶悪 -ある死刑囚の告発-』

この本から、事件が動き始めた! 記者も執念が生んだ傑作!

山田孝之主演、リリー・フランキー、ピエール滝 出演の映画「凶悪」を映画館で観てから本書『凶悪 -ある死刑囚の告発-』を帰りの電車内でKindle版を購入した。

それほど、映画も面白かった。

実際に起きた「上申書殺人事件」を基に、殺人事件の真相を新潮45編集部が暴き、首謀者逮捕に至るまでを描いた犯罪ドキュメント。

2009年の文庫化で10万部を超えるベストセラーとなった。

死刑判決を受けた男・後藤良次が、獄中で衝撃の自白を始めた。

「他にも人を殺しています。警察はそのことを把握していません」。

人を殺し、その死を巧みに金に換える“先生”と呼ばれる男がいる―雑誌記者が聞いた驚愕の証言。

だが、告発者は元ヤクザで、しかも拘置所に収監中の殺人犯だった。

信じていいのか?

記者は逡巡しながらも、現場を徹底的に歩き、関係者を訪ね、そして確信する。

「告発は本物だ!」

やがて、元ヤクザと記者の追及は警察を動かし、真の“凶悪”を追い詰めてゆく。

物語に勝るドラマ性・サスペンス性と、登場人物たちの距離感、判断や冷静な視点が臨場感満載で読ませます。

読み手の手を緩めることが許されないようなスピード感は、読了後も後を引く感じだ。

殺人はカネになる。真の“凶悪”を追い詰めろ。

「土地付きのボケ老人」「家族から見放されたリストラ対象者」をあたかも仕入れ材のように買い付けて、お金にかえる作業を粛々と続ける「先生」の悪の所業が次々に暴かれる。

本書の最後に「先生」の写真が掲載されていますが、見かけは普通の老人と言う感じ。

そのギャップが妙にコワイ。

もしかしたら自分の隣人にも・・・なんて考えてしまう。

人を殺し、その死を巧みに金に換える“先生”と呼ばれる男がいる―雑誌記者が聞いた驚愕の証言。だが、告発者は元ヤクザで、しかも拘置所に収監中の殺人犯だった。
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この記事を書いた人

ナオキ
1979年生まれ。スタンド名は「イエロートラッシュオーケストラ(五月蝿い日本人)」。職業:フリーランス 兼 はやく息子の第一のチ◯毛を抜いて神棚に飾りたいと願うやさしい2児のパパ。神奈川県川崎市在住。

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