MAngaNIA小説・ネームコンテスト結果発表

MAngaNIA小説・ネームコンテストにご参加頂きました皆様、ありがとうございました！

この度、厳正な審査の結果、小説・ネーム全体の中から受賞作品1本、
更に、活字だけの作品の中から、より漫画原作に近づいているもの、漫画にした時の可能性という意味で、佳作2本を決定しました。

特別審査員、剣名舞先生による全体講評と、各賞へのコメント合わせて発表致します！

全体の講評

漫画原作を作る上で大切なことは以下の３つ、オリジナリティ、アイデア、アレンジ。
その上で登場するキャラクターたちに個性や魅力があるかどうかが漫画にした時に面白くなるかどうかのポイントです。
全体としてはどうしてもラノベ風のファンタジー学園モノなどが多くなってしまうのは仕方ないのかもしれませんが、その中でもさまざまなアイデアを組み合わせてうまくアレンジされた魅力あるキャラクターが生きている作品を書くことを心がけて下さい。

受賞作

「悲観少年~アカノヘヤ編」

賞金3万円 / 契約

受賞作の「悲観少年～アカノヘヤ編」はすでにネーム化された作品群の中から選びました。
全体のストーリーがわからないので都市伝説モノとしてまだ特にオリジナリティは感じられませんが、タイトルにもなっているように悲観少年・風知の主人公キャラがユニークで楽しいです。
本来の主人公は雷知だと思いますが２人の対比が面白いです。
ただまだ優慈の存在感が薄いかなと思います。
この後で何かあるのかもしれませんが、せっかくキャラ表も出来ているのですから優慈も活躍させて下さい。展開も読者が次を読みたくなるヒキの作り方や見せ方もなかなかいいと思います。すでに一部漫画化されているように作品は完成されつつありますがちゃんとストーリーが完結した読み切りになったものを読んでみたいと思います。

佳作

佳作２本はネーム以外の活字作品群から選びました。

「ファンタスチック・カオス」

コミカライズ / 契約

「ファンタスチック・カオス」はいわゆるエスパーものですがさまざまなアイデアがアレンジされて作品に生かされています。原稿の書き方も他の作品がほとんどラノベ的なのに対して、擬音効果やト書とセリフのバランスなどもより漫画原作に近い作品になっています。何よりも漫画にした時の絵や動きが他の作品よりも浮かんで来ます。タイトルは読者的にはちょっとわかりづらいかなと思います。

「THE導光隊」

コミカライズ / 契約

「THE導光隊」は定番の幕末群像ものですが最初のキャラ表が綿密に出来上がっているのが見事です。私も大阪芸大で教えながらいつも生徒にキャラの履歴書を書かせていますが、このぐらい外見も性格もキャライメージも細部を決めておくことはとても大事です。漫画家さんがこの２０代の大勢のキャラたちをうまく描き分けるのは簡単なことではないですが原作で伝えていくことに意味があります。原稿のほうは少しセリフに頼り過ぎでほぼセリフ劇になっています。もう少しイメージしている場面やコマを漫画家さんに的確に伝えることを考えてみて下さい。

受賞者の皆様、おめでとうございました。
別途スタッフ関よりご連絡差し上げますので宜しくお願い致します。

今回惜しくも受賞を逃した皆様も、近日、次回コンテストを開催致しますのでご参加頂ければ幸いです。

【特別審査員：剣名舞プロフィール】

漫画原作者・作家・プロデューサー。　1955年　東京葛飾区出身　中央大学卒。
大学卒業後、IT会社、麻雀屋勤務を経て漫画原作者としてデビュー。その後、株式会社剣名プロダクション　代表取締役プロデビュー講座主宰。日本漫画家協会員。大阪芸術大学キャラクター造形学科准教授。小池一夫劇画村塾2期生。
2015年6月より「プレジデントネクスト」（プレジデント社）にて新連載漫画「ザ・ビジネスマン」(画・奈純伊代）がスタート。
【代表作・原作】「ザ・シェフ」全41巻（日本文芸社）　画・加藤唯史「女医レイカ」全18巻（リイド社）　画・嶺岸信明　「海猫亭へようこそ」（実業之日本社）全10巻　画・村尾忠義「ＭＣ・ＬＡＷ」（新潮社）
【代表作・書籍】「漫画原作で印税１億円を稼ぐ方法」（東洋経済新報社）「小説版ザ・シェフ」（実業之日本社）「心の処方箋」（ゴマブックス）「かけがえのない女になる方法」（大和書房）「殺意のハイヒール～女医レイカのカルテ」（ぶんか社文庫）

【PR】
ゴマブックス社より剣名舞先生著書の新作が配信されましたので、是非ご覧ください！
目まぐるしい展開や最後のどんでん返しに引き込まれます！